2006年9月8日
声 明
1 本日、トルコ国籍クルド人が仮滞在許可と仮滞在許可の出るまでの間の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。
本件の原告らはいずれも2006年7月・8月に入国し、そしていずれも入国後一週間以内に難民申請をしているものである。
2005年5月17日から施行された入管法改正の中で、入管法61条の2の4は、難民申請を、同時に仮滞在許可申請の意味をも併せるものとして、
その許否の判断をすることとし、かつ同条1項各号に該当しない限り、裁量の余地なく仮滞在許可をするものとしている。
仮滞在は、難民申請をした者の審査中の法的地位として付与されることとなったものであるから、難民申請後速やかに許可されなければならない。
しかるに、法務大臣は未だに仮滞在許可をしていないのである。
さらに、仮滞在許可がなされないばかりか、退去強制手続による収容を受けていない者に対しては、
成田空港内のホテルである成田エアポートレストハウスの一室におき、廊下に待機する警備員によって監視をし、同室から出ることが出来ない軟禁状態においている。
これはいわゆる退去強制手続き上の入管による収容ではないが、入管の手続きの運用によって作出されている身柄拘束であることは明らかである。
また、一部の者については、仮滞在の許否の判断がされないまま、退去を命じ、これに応じないことを理由にして退去強制手続を進め、
収容所に強制的に収容をしてしまっている。
2 このような状況は上記改正法が目的とした難民申請者の地位の安定の趣旨に真っ向から反するものであり,法の予定していた手続きを歪めているものである。
本年におけるこれまでの入管による入国時の運用をみると、
当初は入国時の難民申請を受けて速やかに仮滞在許可のうえ身柄を解放したケースが多く見られていた時期もみられた。
このことからすると難民申請者のうちにおいて運用上の区別・差別も存在していることになる。
手続き上の取扱いについて法の適用が不平等になされるべきではないことは当然である。
3 私たち全国難民弁護団連絡会議は、本件の当事者に対するこれまでの取扱いについて厳重に入国管理局に対して抗議するとともに、
事案の速やかな解決を入国管理局に求めるとともに、入国時申請における仮滞在許可制度の適正かつ平等な運用とを求めるものである。
以上
全国難民弁護団連絡会議
代 表 伊 藤 和 夫
(連絡先)〒160-0004 新宿区四谷1-18-6 四谷一丁目ウエストビル4F
いずみ橋法律事務所
TEL 03-5312-4815:FAX 03-5312-4543
事務局長 渡 辺 彰 悟