2007年5月22日

入国管理局審判課 御中
難民審査参与員各位 殿

ビルマ人難民申請弁護団
団  長 伊 藤 和 夫
事務局長 渡 辺 彰 悟

  当弁護団は貴局に対し,ロヒンギャ民族の難民申請者に関して下記のとおり申入れを致します。 また,難民審査参与員の皆様にも下記の趣旨をご理解いただき手続きに参画をされますようにお願いを申し上げます。


  これまで当弁護団は,ロヒンギャ民族はその民族に属すること自体によってビルマにおいて基本的人権の重大な迫害を継続的に受けている人々であると認識し, その民族であることによって難民であると認識してきました。
  このような難民性を背景としていること,そして,実際にすべてのロヒンギャ民族の難民申請者について弁護士が同席をしていくことは弁護団の能力を超えてしまっていると考えて, 入国管理局に申し入れをして弁護団の上記認識をお伝えするとともに, 昨年はロヒンギャ民族に関する迫害の全体状況を資料提出とともにレクチャーをさせていただきました。
  そしてその際にもロヒンギャ問題を検討する上で通訳問題も非常に重要であることを指摘させていただきました。

  これまで弁護団からは個別案件について特段の申し入れをしてきませんでしたが,ロヒンギャの人たちは, ビルマにおいて教育の現場でも差別を受けていることも背景にあって,十分なビルマ語能力を必ずしも習得していないケースがあります。
  そのような人たちにとってビルマ語は母語でもなく,あたかも外国語と同様のものとなります。 そのような申請者にとってビルマ語でのインタビューは,苦痛であり同時に自分の難民性を十分に語る機会を奪われることになります。

  そこで,ロヒンギャ民族の難民申請者の口頭意見陳述及び審尋の手続きを行うにあたっては,当該申請者の言語能力について調査の上, その者が母語とする言語によって基本的に実施されるように求めます。 ロヒンギャ語通訳の確保が困難な場合にあっても,マレーシア語,タイ語などビルマ語以外の言語を含め,本人が希望する言語を確認の上, 通訳確保に努められますよう申し入れます。                       
以上